シリコーン樹脂皮革 – 三島国際貿易株式会社

　汚れにくくお手入れ簡単、無臭、超低VOC（発揮性有機化合物）、グリーン＆低炭素、耐候性・耐久性に優れ、リサイクル可能なシリコーン樹脂皮革は、自動車、航空機、室内家具、屋外家具、船舶、ウォータースポーツウェア、医療用チェアシステム、公共座席システム、アパレル、アクセサリー、ベビー製品など広い領域で利用することが可能です。

利用のご検討をされる場合は、お気軽にお問合せをして下さい。

有機シリコーン高性能生地の構造

　天然石英鉱を有機化処理して得られた高性能なシリコーン樹脂材料を原料とし、コーティングによって形成された革新的で環境に優しい合成皮革です。

シリコーン樹脂の構造と特性

主鎖はSi-Oの基本単位で構成され、側鎖はケイ素原子を介してさまざまな有機基と結合し、分子全体はらせん構造を形成しています。
有機シリコーン材料は、無機物の安定性と有機物の弾性・可塑性機能の両方を兼ね備えています。

低い表面張力により、優れた耐汚れ性及び持続する耐加水分解性を持ちます。
強固な “Si-O” 長鎖結合により、優れた耐紫外線老化性、高温耐性と低温割れ抵抗性及び酸化・薬品耐性を持ちます。
“Si-O” 結合角が大きいことにより、優れた引張性と高い反発弾性を持ちます。
環境にやさしい　哺乳瓶の吸い口素材として使用可能、無毒・無刺激性物質

自然由来の長持ちする防汚性能

天然の耐候性

耐加水分解性　ASTM D3690-02

2352時間の高温高湿老化試験において、剥がれ・べたつき・粘着の発生なし

耐紫外線老化　ASTM D4329-05

1500時間の紫外線老化照射において、退色せず、ひび割れなし

耐塩水噴霧　ASTM B117

1000時間連続の塩水噴霧試験において、剥がれ・べたつき・粘着の発生なし

自然老化耐性　GMW3417

365日間の自然風化曝露試験において、風雨にさらされても、退色せず、粉化やひび割れもなし

揮発性有機化合物VOCsが低い

500Lバッグ法によるVOC測定値は、中国国家強制規格《GB/T27630-2011 乗用車内空気質評価ガイドライン》の基準限度値の1/10以下です。

VOC測定値

ベンゼン (mg/m³ )	トルエン (mg/m³ )	エチルベンゼン (mg/m3 )	キシレン (mg/m3 )	スチレン (mg/m3 )	ホルムアルデヒド (mg/m3 )	アセトアルデヒド (mg/m3 )	アセトフェノン (mg/m3 )	備考
ND	0.009	0.006	0.02	ND	0.02	0.008	ND	実測
0.11	1.1	1	1.5	0.26	0.1	0.05	0.05	基準値

臭気等級　PV3900

指標	測定値
湿式法（40℃/24h)	2.5级
乾式法（80℃/2h）	3.0级

フォギング試験　Fogging( PV3015 /SAEJ1756)

指標	測定値	要求
フォギング	0.33mg	≤2mg

自然由来の阻燃性能

　シリコーン樹脂材料は本質的に難燃性であり、酸素指数が高く、難燃剤を使用する必要がありません。燃焼時の生成物は少量の水、二酸化炭素、および二酸化ケイ素（SiO₂）のみです。次の規格規定をクリアしています。

G B 8 4 1 0 – 2 0 0 6 中国自動車業界規格
F M V S S 3 0 2 アメリカ自動車業界規格
I M O A . 6 5 2 ( 1 6 ) 船舶業界
E N 4 5 5 4 5 欧州鉄道
C A T B 1 1 7 – 2 0 1 3 カリフォニア洲家具規格
B S 5 8 5 2 # 0 , 1 , 5 ( c r i b ) 英国家具
E N 1 0 2 1 Pa r t 1 a n d 2 欧州家具

優れた耐摩耗性

無毒・無添加

食品グレードの有機シリコーン原材料

可塑剤、DMF、重金属、ビスフェノールA含有なし
難燃剤を含まない
RoHS指令に適合
REACH規則に適合　
カリフォルニア州プロポジション65（Prop 65）に準拠6. ALO1350室内空気品質認証取得

「ベビーグレード」無毒・肌にやさしいレザー表面材

ISO 10993-5 細胞毒性試験
ISO 10993-10 皮膚刺激性試験
OEKO-TEX Standard 100：乳幼児等級の認証取得

従来の皮革との比較

項目	天然皮革	PVC人工皮革	PU合成皮革	シリコーン樹脂皮革
樹脂	PU樹脂	PVCゲル樹脂	PU樹脂	シリコーン樹脂
溶剤/可塑剤	DMF、MEK	可塑剤	DMF、MEK	なし
塗布方法	溶剤系塗布/スプレー塗布	可塑剤系塗布、圧延	溶剤系塗布/溶剤なし塗布	溶剤なし塗布
環境適合性	環境不適合	環境不適合	環境不適合	環境適合
“産廃”排出	廃水、廃気排出が多い	廃気排出が多い	廃水、廃気排出が多い	少量廃気排出，再利用可能
耐光照射性	500h+	800h+ピンク色のカビ斑点が発生しやすい	500h+	1500h+
耐加水分解性	5週+	10週+	5週+	14週+
耐塩霧性	100h+	1000h+	100h+	1000h+
防汚性	良くない	良くない	良くない	良い
VOC放出	多い	多い	多い	極めて少ない
重金属含有量	残留量が多い	残留量が多い	残留量が少ない	残留量がない
生体適合性	アレルギーを起こしやすい	アレルギーを起こしやすい	アレルギーを起こしやすい	無毒・アレルギーを起こさない
阻燃性	難燃性がなく、有毒ガスを放出する	難燃性があり、猛毒のガスを放出する	燃性がなく、猛毒のガスを放出する	難燃性があり、有毒ガスを放出しない
発煙量	やや多い	多い	多い	少ない
炭素排出	多い	少ない	やや多い	少ない（本革の約１/4）
材料特性	/	熱可塑型	熱可塑・熱硬化型	熱硬化型

マテリアル　イノベーション

化石燃料の枯渇および炭素系材料の燃焼や廃棄は、エネルギー危機と気候変動を引き起こしています。

有機シリコーン材料は石英砂、珪鉱石、その他のケイ素系原料から簡便に製造されます。

シリコーン樹脂

PU / PVC / TPE / TPO

本革

由来

石英砂

石油や天然ガスなどの化石原料

動物の皮

マテリアル　イノベーション　その二

シリコンは地球上で2番目に豊富な元素

　シリコンと酸素の化合物は地球全体に広く分布しており、地殻の総質量の87％を占め、非常に豊富に存在しています。シリコン酸化化合物は地球上で以下のような形態で存在しています：石英、水晶、砂、花崗岩、ガラス化粘土、雲母など。

無機から有機への転換

　有機シリコーンの原材料は、ほとんどが非化石原料に由来しており、石油への依存度が低いのが特徴です。

低炭素・スマートものづくり

　有機シリコーン合成皮革の製造は主に乾式無溶剤プロセスで行われ、無溶剤の有機シリコーン材料を離型紙上に塗布し、それを基布にラミネートした後に焼成して形成されます。製造工程では水を使用せず、水質汚染も発生しません。また、有害物質の放出や汚染物の発生もなく、非常にクリーンな製造環境で行われます。クリーンな生産空間と高自動化設備により、生産が行われています。