製品紹介
疏水クロマトグラフィーは、生体分子の疏水性の違いを利用して分離を実現する技術です。高塩条件下では、生体分子が疏水クロマトグラフィー媒体の疏水基に吸着され、塩濃度を下げることで、疏水性の弱い順から強い順にタンパク質が洗脱され、分離・精製が達成されます。疏水クロマトグラフィーは操作条件が穏やかで、分解能が高いため、生体分子の分離・精製によく用いられる方法の一つです。NanoHR疏水クロマトグラフィー媒体は、単分散の高架橋PS/DVB(ポリスチレン/ジビニルベンゼン)を基質とした親水改性微粒子を使用し、先進的な結合技術を用いて、フェニル基とブチル疏水基を基質表面に固定しています。これにより、高塩条件下で生体分子を吸着し、低塩条件下で洗脱することができます。高い吸着容量と低い非特異的吸着を持つことから、イオン交換クロマトグラフィー後のさらなる分離・精製に適しています。
製品の優位性
(a) 単分散微球充填材の採用: ロット間の安定性が向上します。
(b) 特許取得済みの表面結合技術: より高い動的結合容量を実現します。
(c) 充填材のカラム圧縮係数: アガロースおよびデキストランゲルに比べてはるかに低いです。
(d) 幅広い充填材の規格: 専門的なカスタマイズサービスを提供し、顧客のニーズに対応します。
(e) 高い機械的強度: 低い逆圧により生産効率が向上し、さまざまなニーズに対応します。
表1. NanoHR疏水性クロマトグラフィー媒体の特性一覧表
| 製品シリーズ | NanoHR シリーズ | 
| 基材 | ポリスチレン/ジビニルベンゼン | 
| 基団 | フェニル(芳香基)またはブチル(アルキル基) | 
| 毎ミリリットル動的吸着容量 | 25〜30 mg/ml(リゾチーム) | 
| 粒径(μm) | 15 | 
| 孔径(Å) | 1000 | 
| 純化段階 | 精密純化 | 
| 主な特長 | 高い分解能、優れた耐圧性、長寿命、強酸と強アルカリに長時間耐えることができます。 | 
| 典型的な用途 | 抗体、タンパク質、ペプチド、核酸など生物大分子の精密純化に適している | 
*注記: 疏水性の強さ順:オクチル > フェニル > ブチル > エーテル基 他の基団を含む疏水性充填材も、要望に応じて提供可能です。
表2. 疏水クロマトグラフィー媒体製品技術仕様一覧表
| 製品名 | 配基 | 粒径  (µm)  | 孔径  (Å)  | 最大耐圧 (MPa) | 推奨 線速度 (cm/h)  | pH安定 範囲1※  | 動的吸着 容量2※ (mg/mlgel)  | 
| NanoHR Butyl-15L  | ブチル | 15 | 1000 | 4 | 50-750 | 1~14 | 約25 | 
| NanoHR Phenyl-15L | フェニル | 15 | 1000 | 4 | 50-750 | 1~14 | 約30 | 
注※
    1.pH安定範囲は使用、再生、インプレース洗浄時のpH範囲を指します。
- 動的吸着容量はリゾチームを使用してテストされています。
 
Uni®HR疎水クロマトグラフィー媒体仕様書
| 品名 | 包装 | 品番 | 
| NanoHR Butyl-15L | 30 mL | 06142-015100-2030 | 
| 100 mL | 06142-015100-2100 | |
| 500 mL | 06142-015100-2500 | |
| 1 L | 06142-015100-1001 | |
| 5 L | 06142-015100-1005 | |
| 10 L | 06142-015100-1010 | |
| 50 L | 06142-015100-1050 | |
| 100 L | 06142-015100-1100 | |
| NanoHR Phenyl-15L | 30 mL | 06141-015100-2030 | 
| 100 mL | 06141-015100-2100 | |
| 500 mL | 06141-015100-2500 | |
| 1 L | 06141-015100-1001 | |
| 5 L | 06141-015100-1005 | |
| 10 L | 06141-015100-1010 | |
| 50 L | 06141-015100-1050 | |
| 100 L | 06141-015100-1100 | |
注: NanoHRシリーズは、7.7 mm × 22 mm、16 mm × 25 mm、7.7 mm × 100 mmのプリパックカラムも提供可能です。その他の仕様やカスタム製品については、当社までお問い合わせください。
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